考えてみたらその中学生以降、高校、大学と恐らく女の子として一番多感な時に、私はなぜか歯並びのことを気にすることはありませんでした。
歯並びよりも気にしていたとしたら虫歯です。
子供のころに「歯並びが悪いと磨き残しができて虫歯になりやすい…」と歯医者さんに聞かされていたので、歯磨きは子供ながらに一生懸命頑張りました。
ひとえに、歯医者さんに行きたくないからです。
それは10代、20代と頑張って続けてました。
ですが、私は本当に虫歯になりやすかった。
歯並びのせいか、もともとの体質のせいか、歯磨きは朝晩丁寧に頑張ってきたのにすぐに虫歯になってしまう子でした。
甘いものを食べるのが好きだからよく食べるとか、甘いジュースを習慣的に飲むとかもなかったのでとても悲しかったのを覚えています。
それは高校生の時でした。
学校の歯科検診の結果が戻ってきた時のことです。
診断結果には歯の図が描かれていて、どの歯がどの程度の虫歯かが記されていました。
歯の治療痕についても記されていました。
子供の頃から虫歯の多かった私は、恐る、恐るその結果を見ていました。
まさか友人の一人が後ろからその結果を覗き込んでいるとはつゆ知らず。
「HARUNAちゃん、虫歯の治療痕多すぎ! 虫歯になってない歯の方が少ないんじゃない!? うわ〜汚い、ちゃんと歯磨きしてるの!?」と巻くし立てられました。
「….」
もう、恥ずかしいし、悔しいし、切なくなりました。
「歯磨き毎日ちゃんと丁寧にしているんだけどね…」
と小さな声で抵抗するのが精一杯だったのを覚えています。
それにしても、虫歯になりやすい体質、歯質って本当にあるのだなという経験をしたことがあります。
大学生の頃、たまたま同じゼミの友人がこんな話をしていました。
「俺、虫歯生まれてこのかた、1本もないんだよ。だから歯医者で虫歯の治療したこともないんだ〜」
「ええぇ〜!!!」
晴天の霹靂です。
頑張って歯磨きしていても虫歯になりやすく、それをずっと悩んできたのに、世の中には一本も虫歯がなく大人になった人がいるんだ!
もう、羨ましい限りです。
私はどうにか、その秘密を探ろうと必死に彼に喰らいつきました。
「何か特別なことしてるの? 歯磨きとかどうしてるの? 歯ブラシはやっぱり電動のものとか使ったりしてるの? どうしたら虫歯にならないの?」
もう、質問攻めです。
しかし、そんな私に彼はもっと驚くことを言い放ちました。
「よく言われるんだけどさ、別に特別なことしていないんだよね。歯ブラシも100均とかの使ってるし、酔っ払って夜歯磨き忘れることもしょっ中あるし…」
「ウソ! お願い、歯見せて!」
なんという直球。
友達とはいえ不躾なお願いですが、でもどうしても自分の目で見て確かめたかったのです。
彼はためらいもせず、大きな口を開けて見せてくれました。
そこには標本にでもなりそうな綺麗な歯並びの歯、一本も治療されていない白い歯が並んでいました。
「はぁ〜」
賞賛のため息を漏らした私に彼が一言。
「歯質というか遺伝だと思う。兄貴もだし。」
「….」
(彼の遺伝子が欲しい。)
変な意味じゃないですよ。
その時ほど、虫歯になりにくい体質、歯質の人が羨ましいと思ったことはありません。
そして定かではないですが、本当にそういう遺伝ってあるのかもしれないと思った経験でした。
歯並びコンプレックスの話から虫歯の話になってしまいましたが、とにかくこの頃の私は不思議と歯並びについてはコンプレックスを感じることがありませんでした。
ところであなたは、虫歯にならなかった歯って何本残っていますか!?
追伸:この記事を書いてしばらくして、虫歯が一本もない彼から虫歯にならなかった唯一の「心当たり」について教えてもらったことを思い出しました。
後日、カテゴリー「歯のお手入れ」でその心当たりを共有しますね!
今子育てしているお母さん、これから赤ちゃんを産む将来ママに知っておいてもらいたいTipです。